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湯浅 2015 [日本の町散歩(近畿)]

わたしは、日本の良さを残す町並みを求めてあちこち小さな町に出掛けているが、この湯浅ほど居心地が良く、その雰囲気にどっぷり浸かってみたくなるところは初めてである。伝統的な町並みが良く残っているという点なら、他にも右に出る場所はたくさんあろう。しかしそんな無理やり保存されたような町並みは、現代の市民生活から浮いてしまってテーマパーク然とし、町としては生きている感じがしないことも多い。
湯浅もずいぶん寂しくなったと言うけれど、駅を降りて町を歩くと、自転車に乗った危なっかしいジイサンが通りを横切り、ランドセルをしょった子供達が路地を駈けていく。道を尋ねれば人々は穏やかで優しく、品がある。そして、どこからともなく漂ってくる、醬油のもろみの香り。。。いたずらに古い町並みを強調されているわけではなく、伝建地区には町の一部が指定されているだけ。そこでさえも、電柱の地中化すらされていない。町には江戸から昭和にかけての街の歴史の積み重ねが、ありのままの姿で残されている。それがなぜか、とても好ましいことのように思えてくる。
町そのもののが持つ香気がほんのり立ち昇る、こんな町の息吹の中にただ抱かれて、どこも行かず何もせず何日かぼーっとしてみるのもまた、ニッポンの良きリゾートかもしれないと思う。

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