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大阪(飛田) 2007 [日本の町散歩(近畿)]

大阪には異界のような場所がいくつかあるが、その最たる場所とも言えるのが、この飛田(飛田新地)であろう。日本屈指の超高層ビル「あべのハルカス」からほど近い窪地に、その町はある。
ここ、飛田の街は江戸の昔からの、由緒正しい遊郭街。 建前上は、みな料亭で店はそれぞれ、風流な屋号を名乗っているが、しかし、精力剤や避妊具が公然と並ぶ自動販売機等をみれば、この地域の実態がいかなるものかは、誰にも理解できるだろう。そう、ここ飛田は、警察も手を出せない、れっきとした現役の赤線なのだ。

夜ともなると、春をひさぐ女性達が、ライトを浴び、綺麗な衣装を羽織ってお店の玄関に座っている。客引きはおかみさんの仕事。女性達は、一言も言わず、ただ艶めかしく座り、ほほえんでいるだけである。
そんな女性たちは、私には決してうらぶれた感じには見えなかった。むしろその中の数人は、まるで天女のように神々しく見えた。

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佐倉 2013 [日本の町散歩(関東)]

佐倉がこんなに歩いて楽しい場所だとは全然知らなかった。駅前にはビルやマンションが並び、何の変哲もない首都圏の郊外都市であると思っていた。しかし佐倉とは、実は江戸期から続く城下町であり成田街道筋の宿場町であった。
京成佐倉駅の南側に大きな丘がみえる。ほんとうの佐倉の街はこの丘の上に開けた小さな台地にある。台地の西半分は城跡であり、東半分が旧城下町。歴史的な建物がそれほど多く残っているわけではないが、佐倉が歩いて楽しいのは、台地上にある町や城へと、丘の下から登り降りするために、奇跡のような抜け道が無数に残されているからである。寺院や武家屋敷もいくつか残り、かつて武士の街であった質実剛健な雰囲気のなか、緑に囲まれたそれらの細い坂道を、上へ下へと逍遥しながらあてもなく台地をめぐる楽しみは、鎌倉とその周辺を歩くにも似て、それに勝るとも劣らない程の魅力を、人知れずたたえている。

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