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下仁田 2013 [日本の町散歩(関東)]

二度目の下仁田は冬の日であった。抜けるような冬晴れの空の下、町にはやはりひと気はなく、かつての目抜き通りも時間が止まったかのよう。今も残る木造の古い建物の入口のガラス戸には「撞球場」とある。2Fの窓辺の木の欄干の様子は、まるで旅籠か遊郭か。階下でビリヤードに興じ、ゲームに飽きがくれば勝者は女の手を引いて、上階へとしけ込んだに違いない。
この狭い通りが、そんな庶民の嬌声に沸き立った時代があったのだ。そんなに昔のことではなかったはずである。

そんな町の記憶が、あちらこちらに封じこまれて眠っているかのような下仁田の町。しかしその場所も、その記憶もまた少しずつ、だが確実に朽ちてゆくのだ。

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中央通りの風情
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妙義山に抱かれた、どんづまりの終着駅、下仁田。


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朝の下仁田駅前。


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駅のすぐ東側に、古びた倉庫群が残されている。


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かつてこの場所が、物資の集散地であった名残である。


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下仁田名産として名高い葱やこんにゃくもさることながら、石灰がこの町を潤した。


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駅前からまっすぐ西へ続く狭いこの中央通りが、
かつての下仁田の繁華街であった。


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時が止まったままの中央通り。


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中央通りより北側を見る。このあたりは色街であったという。


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青い看板にかすかに残された「SONY」の文字。


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貴重な現役店舗もところどころにある。


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下仁田の目抜き通り、中央通りはわずか300メートルほどである。


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中央通りの北側には仲町通りが東西に延びる。


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仲町通りもかつて商店が並んでいたようだが、今はひっそりしている。


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中央通りの中ほどから上町通りの商店を見る。


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上町通りは片側二車線の道路で車の通行もちらほらあり、
自家製こんにゃくで有名な「まるへい」等の老舗店舗もいくつか残っている。


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上町通りと仲町通りの交差点付近。
歴史的な蔵などの建造物もちらほらあるが、近年流行りの「むかし町」としては
下仁田はほとんど知られていない。


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やはり、下仁田で最も味があるのは、狭い中央通りである。

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右側のパチンコ屋は10年以上前に廃業しているそうだが
左側のラーメン店はれっきとした現役である。


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右側の木造の古い建物の1Fの入口に書かれた文字は「撞球場」と読める。
ビリヤード場だったのだ。2Fの窓辺の木の欄干も味がある。
じっと見ていると、昭和以前、いやもっとさかのぼって江戸時代の町屋や
旅籠の賑わいさえも聞こえてくるように思う。


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「撞球場」のガラスは一部破損しており、中をのぞくとなんと今もビリヤード台が!
誰かがこまめに手入れをしているらしく、まるで現役当時のようにきれいに整頓されていた。


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中央通りを駅へ抜けたところに、下仁田一の老舗旅館「常盤館」がある。

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竹久夢二も宿泊したという「常盤館」は今も現役。
こんにゃくとすき焼きの美味しい料亭でもある。冬は下仁田ネギのすき焼きがたまらない。


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駅の南側にある倉庫。こちらは現役である。石灰は今でも下仁田を少しは潤している。


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午後、ふたたび上町通りにやってきた。


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建物の風情と、屋号が気になる「十一屋」。何屋だったのだろう?


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午後もひっそりしている仲町通り。


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黒塀の残る中央通り~仲町通りあたりの路地。
朽ちた建物は取り壊され、年々更地がふえてゆく。


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パチンコ屋はずっと昔に廃業したが、トイレだけは現役なのか。


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下仁田駅近くにある人気の「きよしや食堂」。
静かなこの町のどこに、これだけ人がいたのかと驚くほどいつもお店は満員である。


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「常盤館」の表玄関風情。


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下仁田駅に帰って来た。


◎下仁田駅(上信電鉄)
2014年、群馬県の富岡製糸場が世界遺産に認定された。遠い東洋の小さな島国の産業遺産が、世界的な遺産として知られることになるとは、驚くべきことであると思う。
その富岡へは、高崎から上信電鉄というローカル線に乗り、途中の上州富岡駅で降りる。下仁田はさらにその先20分たらず、終点まで乗っていけばよいだけであるが、足を延ばす観光客は少ない。

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さよなら、下仁田。


撮影:2013年12月、2014年2月
本文:2014年12月













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